わずかな刺激を少しづつ積み重ねて
ずっしりと積もった深い快楽
ほんのかすかにもれる吐息で
かずかになぞる爪の先一つで
その満ち引きをあやつる
視界をうばい、口枷をあてがい、身体を拘束するほどに、
解き放たれるものの輪郭が浮かび上がってくる
ゆっくりと緊張を高め、深く弛緩することを繰り返す
感覚は研ぎ澄まされていく
口元に溢れ出る唾液が首筋を伝う感触
顔面をこすり付けられる、埃くさいカーペットのちくちくした刺激
平手でたたきつけられ火照った肌に、踏み付ける足の裏の冷たさ
ひとつひとつの行為から得られる刺激が
まるで地下水の一滴のように
雪の結晶の一粒一粒のように
少しづつ、じんわりと、着実に折り重なって波紋を広げて行く
やがて、受け止め続けた快楽が溢れ出すと
チカチカと火花をちらしながら
身体の感覚は消え去り
ただ真っ白い世界がまっているのだ
楽しませていただきました