ジャネットジャクソンのあの事件以来、生放送の中継を何秒かディレイさせるようになったり、テレビのデジタル放送ではデータ転送に数秒かかることから
アナログ時計の時報がなくなるとか、リアルタイムだと感じていることに実は時差が隠されているということがあります。
先日、これと同じような話が、自分の脳と身体の中でも
起こっているということを知ったので、ご紹介します。
アメリカのリベットという先生がおこなった有名な実験の話です。
被験者が指を動かそうと考えた時点と、実際に指を動かすための
神経の電気信号を記録し比較するという実験を行ったそうです。
普通に考えると、意識することで身体が動く。と思います。
しかし、この実験の結果は、指を動かそうと考えるよりも先に
既にに指を動かすための神経の動きが記録されたというのです。
自分で動かそうと思うよりも前に、動けという信号が脳の中で
起こっているということです。
意識の存在に関して議論される際には必ずといっていいほど
引き合いにだされる実験だそうですが、とても興味深いですね。
視覚や聴覚や触覚などの複数の感覚の伝達に時間差があるため、
これらを同時に感じたと処理できるように、時間差があるのだと
説明しているサイトもありました。
わずかな時間差とはいえよくできているものです。
様々な嗜好も、このような脳と身体のメカニズムが背後にあって
湧き出てくるものなのだとすれば・・・
当人が意識していないものを、意識させることで顕在化させていく
には、とても魅力を感じているのですが、脳の電気信号を読み取る
ことができれば、思いのままということでもあるわけですね^^
脳の中で電気信号が起こっていながら意識に上らないままに
消えさっていくものがどれだけあるものなのか分かりませんが。
その中には、どんな嗜好の発露があったのか。ちょっとでも
いいですから覗いてみたいものです。
あただしい師走にこんなことを考えて時間を過ごす贅沢。