横たわった身体を起こしあげる。
首輪の金具をひっぱりあげる手に伝わる重みは
受け入れた快楽の深さを表しているのか、
欲している快楽の強さを示しているのか。
身体を引きずり、ベッドに寄りかかるように持たれかけさせる。
うなだれている頭を、後ろ髪を引き下げて上向きにさせる。
頬に手のひらを当てる。
上記して赤味を増したように見える頬は
思いのほかひんやりとしている。
手のひらの力を抜くとより近づこうと頭をもたげ
力を入れて押し返すとされるがままに受け入れ、うなだれる。
手のひらと頬のわずかな接点をより広げようとしているのか
感覚を集中してその接点を深く浸透させようとしているのか。
ゆらゆらと頭を動かし、手足はだらんと伸びきっている。
額に手をやり、さらに上向きにさせる。
上から、その表情を見下ろす。
口紅が取れて素肌色になった唇がかすかに開き、
小さく赤い舌が覗いている。
頬に当てた手の親指をずらし、唇をなぞる。
乾きかけた唇の上を、指を這わせる。
力を入れて、唇を引き下げ、歯を剥き出しにする。
ゆがんだ口元から、舌が這い出てきて、親指を追い始める。
舌が這いずり回った唾液の跡が口元を少しづつ湿らせ、
部屋の柔らかい明りを受けて、ぬらぬらと光りはじめる。
見下ろしながら、口元に唾液をたらす。
舌をせわしなく動かし、舐めとり味わっている。
もっと垂らせ、ここに欲しいとせがむように
口をあけて待ち受けている。
唾液をたらすと、喉を鳴らして飲み下していく。
唾液でさえも欲している貪欲に欲情している姿。
親指を口の中に入れて、かき回す。
無心にしゃぶりついてくる。
両手で頬を抑えこんで、口の周りの唾液を舐め取る。
溢れ出してくる嗚咽も舌で絡めとる。
はじめまして。
ようこそおいでくださいました。
拙文にもかかわらず、反応していただき光栄です。
「欲しい」と口をついて出る言葉だけでなく
無意識に身体全体で欲しいと表現してしまう
ような状況に追い込み、その様子を見て取ることは、
僕にとって大変よろこばしいことなのです^^
今後ともどうぞよろしくです。