鏡の前で両手を広げて立ち、その手を水平に保つことは
そう難しいことではありません。
しかし、目を閉じて、その手を水平に保つことは
意外と難しいものです。
鏡をみることで自らの手の位置を確認して、微調整していて
目を閉じて、自らの手の位置が確認できなくなると、とたんに
維持するのが難しくなるということなのですね。
このように、生理的な現象を何らかの方法で知覚させることを
バイオフィードバックというようで・・・
(
あんなものや、
こんなものや・・・さまざまな応用例があるようです)
どうやら、自らの状態をフィードバックするということは、
制御できない生理的な現象を制御できるようになるための
訓練としては非常に有効なもののようです。
このバイオフィードバックですが、嗜好を追求する上で、
どうも無意識に行っているようでなりません。
あえて極論すれば、たとえば・・・
・言葉や視覚を通じて自らの痴態を認識させること
・鏡の前で背後から覆い被さり・・・目を見つめながら責めるとき
自らの姿のフィードバック、背後から覆い被さりながら、
刺すような視線のなかに滲み出る悦びの表情を見出すことが
さらに追い討ちをかけるフィードバックになる。
こんなところが、典型的な例になるのでしょうか。
肉体的な刺激によって自ら得られる快感には限度があるとすれば、
想像力や感情がもたらす効果が、こうしてフィードバックされ、
相互に作用することは、その悦びを確実に深めていくものだと
思います。
性的な快楽と、いわゆるSM的な快楽について、どういう位置付けで
優先順位をつけるかは、まさに人それぞれ。フィードバックする
内容も方法も異なるのでしょうけれども、なんらかの方法で
こういったフィードバックが相互に行われるよう、ありたいものです。